ドローンを仕事で使いたい、あるいは映像制作や点検など高度な用途に使いたいと考えている方へ。特定飛行において立入管理措置を講じる条件下で飛行させる際には、第二種機体認証が重要なキーワードとなります。特にDJI製ドローンを使う人には、どの機種が対象なのか、申請プロセスはどうなるのかを明確に理解しておくことが安心と効率につながります。
ドローン 第二種機体認証 DJI の意味と制度の仕組み
無人航空機の飛行には、飛行条件に応じてさまざまな法律上の規制があります。そのうち「特定飛行」と呼ばれる飛行方法には、第三者上空を飛ぶ、夜間飛行、目視外飛行などが含まれます。第二種機体認証は、そのような飛行を行う無人航空機が、立入管理措置を講じることを前提とした制度で、安全性確保のための強度・構造・性能の基準を満たしていることを国が検査するものです。DJI製のドローンでも、この制度に対応した機種が登場しており、認証を取得している機体は許可申請の省略など飛行運用の自由度が高くなります。制度全体は型式認証と機体認証に分かれ、第二種型式認証を取得した型式の機体は、機体認証時の検査の一部が簡略化されるなどの制度上のメリットがあります。
第二種機体認証とは何か
第二種機体認証は、機体に対し、強度・構造・性能の安全基準に適合しているかを検査する制度で、飛行前に国土交通省大臣または登録検査機関に申請します。立入管理措置を講じたうえで特定飛行を行うことを目的とした無人航空機が対象です。これにより夜間・目視外・人口集中地区など条件を定めた飛行が行いやすくなります。一方で、認証があるからといって、全ての飛行が許可不要になるわけではなく、操縦者の技能証明や飛行条件の遵守が必要です。
型式認証との違い
型式認証とは、同一設計・製造工程の型式ごとに安全性と均一性基準を検査するもので、量産機に適用されます。第二種型式認証を受けた型式には、機体認証時に設計・製造の過程部分が省略または簡略化されることがあります。型式認証を取得しているかどうかが、DJI製ドローンの運用において飛行申請の省略が可能かどうかを左右します。
制度上の分類と有効期間
制度には第一種と第二種の分類があり、飛行の性質や空域条件によってどちらの認証が必要かが決まります。第一種は第三者上空を含む厳しい条件の飛行、第二種は立入管理措置を講じる条件下での飛行です。認証の有効期間は、第二種機体認証の場合、原則として3年であり、更新が可能です。型式認証も同じく3年の有効期間となります。
DJI製ドローンで第二種機体認証を取得できる対象機種
DJIが日本で第二種型式認証を取得している代表的な機種には、Mini 4 Pro や Matrice 4D/4TDなどがあります。これらの機種を所有している場合、制度の要件を満たせば機体認証を取得可能です。特に Mini 4 Pro の初期製造機については、型式認証取得前に製造されたものでも、点検整備と証明書発行で機体認証が可能になった新しいサービスが提供されています。判別のためにステッカー表示の有無が重要なポイントになります。
Mini 4 Pro の型式認証取得と機体認証申請サポート
Mini 4 Pro は2025年5月23日付で第二種型式認証を取得しており、4kg未満の小型機としては一般消費者向け初の取得例です。型式名や認証書番号を機体に表示したものが型式認証取得済み機体として区別されます。型式認証を取得する前に製造された初期機体でも、DJIが指定する点検整備を受け、必要な書類を発行することで、機体認証の申請が可能となっています。
Matrice 4D/4TD シリーズの産業用途対応例
2026年6月25日、DJIは Matrice 4D と Matrice 4TD が日本で第二種型式認証を取得したことを発表しました。これらは産業用ドローンとして、遠隔運用ドローンポートなどの活用を想定しており、人口集中地区上空、夜間、目視外飛行など多様な特定飛行条件に対応可能とされています。こうした大型機・高性能機が認証を得ることは、インフラ点検や防災用途での実運用における大きな一歩です。
その他の第二種型式認証済みドローン機種一覧
Mini 4 Pro や Matrice 4D/4TD のほか、複数の国内メーカーによる第二種型式認証取得機が存在します。重さや用途別に分かれ、用途や飛ばす場所によって選択肢が広がっています。以下に主なものを比較表として示します。
| 機種名 | 重量区分 | 用途の特徴 | 型式認証有効期間 |
|---|---|---|---|
| DJI Mini 4 Pro | 4kg未満 | 撮影・趣味向け、小型機で特定飛行対応 | 2028年5月まで |
| DJI Matrice 4D/4TD | 4kg以上25kg未満 | 産業用途、遠隔運用ドローンポート対応 | 未來の更新まで3年 |
DJI製ドローンで第二種機体認証を申請するための手順とポイント
DJI製のドローンで第二種機体認証を取得するためには、型式認証の有無、製造日、ステッカー表示の有無、操縦者資格など多くの要素が関わります。申請の手順を理解し、必要な書類や条件を整えることが審査をスムーズに通る鍵になります。また、制度改正によって「認証前製造品」の対応が更新されたため、最新の制度を確認することが重要です。
申請前に確認すべき条件
まず、対象機体が第二種型式認証を取得している型式かどうかを確認します。型式認証書番号および型式名が機体に貼付されていれば認証済製造品です。貼付されていない場合は「認証前製造品」として、DJIの点検整備を受けて「同一性証明書」と「適合確認書」を取得する必要があります。操縦者には二等無人航空機操縦者技能証明以上が求められ、飛行方法や空域が立入管理措置を講じた特定飛行の範囲に入っていることも条件です。
申請手続きの流れと必要書類
申請は「ドローン情報基盤システム2.0(DIPS2.0)」を通じて行います。まず機体登録を行い登録記号を取得します。その上で機体認証申請を提出します。必要書類には型式認証取得型式でない場合に発行される証明書や確認書、機体の製造番号や型式名、送信機等付属品一式の情報が含まれます。機体の点検整備を受けることも含まれることがあり、これらの手順を正確に踏むことが審査成功の要因となります。
審査期間・費用の目安
審査期間は型式や機体の状態によって異なりますが、登録検査機関を利用する場合には型式認証済み機なら検査が一部省略されるため比較的短期間で認証が下りる傾向があります。費用については最大離陸重量や検査機関、検査内容(実地検査の有無等)によって大きく変動します。特に中古機や認証前製造品に対する点検整備等が含まれる場合、費用と期間の両方に余裕を持った準備が必要です。
第二種機体認証を取得したときのメリットと注意点
第二種機体認証を持っていると、飛行許可・承認申請の省略が可能な特定飛行の範囲が広がるため、手間と時間の節約になるという大きなメリットがあります。また、利用可能な空域や飛行方法の自由度も高まります。しかし、認証があっても飛行条件が厳密に定められており、違反すると罰則対象になることから注意が必要です。機体および操縦者の要件を満たしていなければ認められません。
メリット:飛行運用の自由度向上
第二種機体認証・型式認証を取得したことにより、夜間飛行、目視外飛行、人口集中地区(DID)上空飛行などが許可申請を不要とする条件に含まれることがあります。これらは航空局の定める安全基準を満たし、さらに操縦者が適切な技能証明を持っていることが前提となります。特定飛行の一部で申請が省略できる制度は、プロの現場での効率を大幅に改善します。
注意点:制度上の制限と責任
認証があっても、飛行禁止空域や催し物上空での飛行などは許可が別途必要になることがあります。また、認証期間が過ぎると更新手続きが必要です。更新時には整備点検等が適切に施されていることを証明する必要があります。さらに、操縦者の技能証明や機体登録などの法的義務を遵守しなければなりません。
認証がない・中途半端な確認で起きるリスク
型式認証書番号や型式名の表記がなされていない機体を認証機体として扱おうとしても、制度上認められません。また、書面のみの準備で機体の実際の設計構造が型式と異なっていた場合、申請が却下される可能性があります。中古機などで同一性が証明できないものは高リスクとなります。
まとめ
DJI製ドローンを使って特定飛行を行いたい場合、第二種機体認証は非常に重要な制度的要件です。型式認証を取得しているか、機体および操縦者が正しい表示・証明を有しているかをまず確認することが肝要です。Mini 4 Pro や Matrice 4D/4TD のような機種は典型的な対象であり、これに続く機種も認証対象となる可能性があります。
申請時には書類整備、点検整備、適切な登録および申請フローに沿うことが審査を通過するコツです。制度の運用内容や法規制は随時改正されているため、最新のものを確認してから準備を進めることが失敗を避ける近道です。
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